はじめに
電気は、使えているうちは意識されにくく、止まって初めてその大切さに気づくものです。ためた電気を必要なときに送り出す系統用蓄電所も、ふだんは人のいない敷地の中で静かに運転を続けています。
その蓄電所も、建てて終わりではありません。メーカーが定める半年ごとの点検や年次点検があり、運転を続けるかぎり付き合っていく設備です。当社はこのたび、蓄電池メーカーが開く点検講習を受講しました。1日目は社内での研修、2日目は実際に運転している蓄電所での現地研修という構成です。
この記事では、現地研修の様子をもとに、蓄電所の点検で何を確認するのかをご紹介します。当社の系統用蓄電池設備の対応内容は、系統用蓄電池設備事業のページでご紹介しています。
系統用蓄電所の中には何がある?
コンテナ型の蓄電池設備の中には、電池のほかにもいくつもの設備が組み込まれています。点検ではこれらを一つずつ確認していくため、まずは中にあるものを簡単にご紹介します。
- ・電池盤:電池モジュールを何段も積み重ねた棚で、蓄電所の中心となる部分です
- ・電池の監視装置(BMS):電池の電圧や温度を見張り、異常があれば知らせる装置です
- ・制御装置(EMS):いつ充電し、いつ放電するかなど、蓄電所全体の運転を管理する装置です
- ・空調・冷却設備:電池を適した温度に保つための空調やチラーです
- ・消防設備:煙や熱を感知する感知器と、火災のときに作動する消火設備です
蓄電池の点検では何を確認する?
「蓄電池の点検」と聞くと、電池の電圧を測る作業を思い浮かべる方が多いかもしれません。もちろん電圧の確認は欠かせませんが、実際に講習を受けてみると、点検の範囲は思っていたよりもずっと広いものでした。
消防設備の確認がいちばん多い
講習の中でいちばん時間を割いていたのが、消防関係の確認です。蓄電所には、煙を感知する感知器や熱を感知する感知器、そして火災のときに作動する消火設備が備えられていて、それぞれが正しく働くかを一つずつ確かめていきます。
試験の最中に本物の消火設備が作動してしまっては大変なので、確認の前には消火設備につながる配線を切り離し、誤って作動しないようにしてから作業を進めます。
現場のひとこと
蓄電所ならではだと感じたのが、この消防関係の多さです。太陽光発電設備や高圧受電設備の点検とは、見るところがだいぶ違います。
電池と電気まわりの確認
電池まわりでは、電圧を測って監視画面の表示とあわせて状態を確かめるほか、配線の絶縁が保たれているかを調べる絶縁測定や、端子の緩みの確認も行います。蓄電池は大きな電流が流れる設備なので、端子が緩むとその部分が熱を持ちやすくなります。
現場のひとこと
サーモカメラは、端子の緩みや傷みを焦げる前に見つけるための道具です。高圧の現場でも同じように使っていますが、蓄電所のように電流の大きい設備では特に効きます。
空調・冷却設備と通信の確認
電池は暑さにも寒さにも弱いため、蓄電所では空調やチラーで温度を保っています。設定どおりに運転しているか、表示に異常がないかを、非常停止ボタンまわりも含めて確認します。
また、蓄電所は離れた場所から監視・制御されているため、通信がきちんとつながっているかも大切な確認項目です。
点検は早めに計画しておくことが大切です
蓄電所は人が常駐しない設備だからこそ、定期的な点検で異常の芽を早めに見つけることが大切です。メーカーが定める半年ごとの点検や年次点検は、時期が近づいてから業者を探すのではなく、建設の段階から見通しを立てておくと安心です。
工事を担当した会社が点検まで見られると、設備の成り立ちや配線の経路が分かっているぶん、確認もスムーズに進みます。これまでの蓄電所の工事は、系統用蓄電池設備の施工実績からご覧いただけます。
お問い合わせ
「蓄電所を計画しているが、完成したあとの点検まで相談できる会社を探している」「今の点検内容でよいのか見てほしい」といった段階でも大丈夫です。株式会社トラストでは、埼玉・千葉を拠点に全国各地で、系統用蓄電池設備の基礎工事・据付・電気工事から、運転開始後の点検までご相談を承っています。まずはお気軽にご相談ください。
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